武漢ウイルスは食道、回腸、大腸でも増殖

武漢ウイルス感染拡大防止の一案に

武漢ウイルスは、SARS-CoV-2と正式に命名されています。
SARSウイルスと核酸塩基の配列が89%同一であるため、SARSの兄弟ウイルスの位置づけになっています。
 
 
ただ、武漢ウイルスあるいは中国ウイルスと呼ぶ方が、発生場所や感染禍を的確に表しています。

武漢コロナウイルスには、細胞表面にスパイクという糖たんぱく質でできた構造物があり、私たちの細胞表面にあるAngiotensin Convertying Enzyme 2 (ACE2)という酵素(たんぱく質)と結合します。
ACE2と結合することによって、ウイルスは細胞内に侵入し、増殖し、そして多くのウイルスが拡散していくのです。

武漢ウイルス感染の症状として発熱、咳が出て呼吸器感染症状が出ます。
また、下痢や吐き気も多くの方の症状であり、消化器感染症状も特徴的なものです。

 
ACE2細胞
それでは、ACE2というたんぱく酵素をもった細胞にはどのようなものがあるかを既存のデータ解析で調べた報告があります。

その結果として、

呼吸器系:II型肺胞上皮細胞

消化器系:上部食道層状細胞
     回腸と大腸の上皮細胞
にあることが解明されています。
 
https://doi.org/10.1101/2020.01.30.927806

ACE2は、その他多くの細胞にあることが指摘されていますが、急性感染期では上記の細胞が重要だと思われます。

 
感染拡大防止

1、咳クシャミ、呼吸や会話による飛沫の防止
2、嘔吐物の遮断
3、大便を経由しての人‐物‐人感染の防止
が重要です。

特に病院内、老人養護施設内ないでの感染経路は上記3によるものが起因しており、徹底したトイレやドアノブ、履物などの消毒によって、感染拡大が防止に効果を上げているようです。

 
西垣敏明

昭和23年兵庫県生まれ。県立八鹿高校、長崎大学薬学部卒業。薬剤師、医学博士(信州大学)。
製薬会社にて新薬の安全性研究に従事し、(財)食品薬品研究センター、国際協力事業団(JICA)派遣の専門家としてフィリピン保健省で国際協力に従事。
フィリピンに霊長類を用いた医薬品研究所設立に関与し、ODAの無償協力案件調査に従事。
インドネシアでノニに出会い、以後ノニおよびその他インドネシア産熱帯薬用植物の研究開発をインドネシア政府と共同で行っている。
東京ノニ研究所代表、信州大学医学部特別研究員。著書:ノニ科学読本1~4、漫画みなみのノニ子ドタバタ奮闘記、博士の愛したブアメラなど

左:SARS-CoV-2の走査電顕像
右:呼吸上皮細胞間質及び細胞内のSARS-CoV-2ウイルス
出典
N Engl J Med. 2020 Feb 20; 382(8): 727–733.
doi: 10.1056/NEJMoa2001017
PMCID: PMC7092803
PMID: 31978945
A Novel Coronavirus from Patients with Pneumonia in China, 2019

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