武漢ウイルス肺炎、日本の臨床手引き

重症度分類

重症度分類は、酸素不和度と臨床症状から医師が総合的に判断して決める。
4分類されている。
1.軽症
2.中等症I
3.中等症II
4.重症

臨床像:国立感染症研究所調査(2020年1月14日~4月22日)

症例数:10,590例(確定例9,438例、無症状病原体保有者1,142例、死体10例)
性別:男性6,205例、女性4,383例、不明2例
男性に罹患者が多い傾向が認められる。
年齢:中央値48歳(範囲0~102歳)
症状:発熱(76.8%)、咳(46.1%)、咳以外の呼吸器症状(9.0%)、重篤な肺炎(6.9%)

致死率:日本の成績

2020年4月17日までの9027例の患者の致死率は、1.6%であった。
60歳代から致死率は上昇し、高齢者及び基礎疾患等がある場合に顕著になるようです。
20歳代以下の患者の死亡者はない。

重症化のリスク因子:諸外国の報告

2019年12月20日から2020年3月15日まで、アジア(1,619例)、欧州(5,755例)、北アメリカ(1,536例)、169病院の入院患者合計8,910例について死亡に対するリスク因子の解析が行われています。
全死亡者数は、515例。

解析は基礎疾患や嗜好、医薬品服用などの履歴から死亡数に及ぼす影響をオッズ比で解析しています。
オッズ比の高い項目として、65歳以上の高齢、心臓や肺疾患、喫煙者などです。
特に、心臓の冠状動脈疾患がある場合は、オッズ比が高くなります。

喫煙の影響については、賛否両論があります。
東京ノニ研究所が入手した報告書のいくつかでは、喫煙は武漢ウイルス感染症を抑制することが示唆されています。

オッズ比は、リスクの強度を表すものでなく、両者間の比較に留まるものです。
なお、本報告書ではオッズ比の統計処理は行っていません。

合併症

若年患者が脳梗塞発症、軽症患者でも経過観察中に突然死を起こす事例があることから、血栓症が合併する。

血栓症は、武漢ウイルス感染症の単なる合併症でなく、感染症の死因の原因症状ではないかと考えられます。
下記、「武漢コロナウイルス感染症の重症化指標は血栓症」を参照してください。

改訂診療手引きでも血液浄化療法に加えて、血栓症対策が取り上げられています。

薬物療法

レムデシビルが、2020年5月7日に特定薬事承認され、推奨されています。

但し、レムデシビルは治療退院を数日早める効果があるものの、死亡率を減少させることはできないと言われている。
肝機能障害、下痢、皮疹、腎機能障害の頻度が高いことが懸念される。

適用外使用の薬剤

適用外使用薬剤として下記医薬品等が示されています。

*ネルフィナビル(プロテアーゼ阻害剤、HIV)
*ザリルマブ (遺伝子組み換え抗IL6, 関節リウマチ)
*トシリズマブ(遺伝子組み換え抗IL6, 関節リウマチ)
*アジスロマイシン(マクロライド系抗生物質, グラム陰性細菌)
*イベルメクチン(駆虫剤)
*ナファモスタット(たんぱく質分解酵素阻害剤、急性膵炎)
*カモスタット(たんぱく質分解酵質阻害剤、慢性膵炎)
*血漿療法

武漢コロナウイルス感染症の重症化指標は血栓症

厚生労働省は、5月18日に感染症患者の診療の手引きを改訂しました。
症例の蓄積、病態の理解、診断・治療分野の進歩を踏まえての改訂です。

東京ノニ研究所は臨床とは関係ないので、病原体・臨床像に注目します。

注目するのが、重症化マーカーであり、感染症の臨床判断の一部として活用しますが、現代医学や武漢ウイルス肺炎が一般的でない今日では重要な指標となります。
これらのマーカーは, 主として中国の臨床成績報告に基づいたものです。

1.Dダイマーの上昇
フィブリンがプラスミンによって分解される際の分解産物であり、2次性線溶の亢進により増加し DIC(汎発性血管内凝固症候群)や血栓症の診断時に有用な検査。
2.CRPの上昇
「C反応性蛋白」のことで、身体のなかで炎症が起きているときに血液中で上昇するタンパク質。
組織や細胞の破壊が起きたときにも上昇。
3.LDHの上昇
LDH(乳酸脱水素酵素)は、細胞からの逸脱酵素の中でいちばん有名なものです。
LDHは肝臓、赤血球、血小板、筋肉、悪性腫瘍などに含まれ、LDHが上昇することは細胞の壊死を疑われます。
4.フェリチンの上昇
血清フェリチン値は悪性腫瘍、肝障害、心筋梗塞、感染症、炎症などで貯蔵鉄量とは無関係に上昇します。
また、フェリチンは赤血球の中の濃度の方が高いため、溶血すると高値となる。
5.リンパ球の低下
免疫不全、低下を示唆する。
6.クレアチニンの上昇
  腎機能が低下すると腎臓から排出されず、血液中にたまり、クレアチニンの値は上がります。
糸球体への血流低下が推測されます。

これ以外の指標としても、血栓症に伴い血小板数やフィブリノーゲンが減少するため、血液凝固能の低下を来します。
そのために、プロトロンビン時間の測定も簡便な方法として推奨されています。

武漢コロナウイルス感染症において、重症化する場合にはこれらの指標に異常が認められます。
血栓症です。
病理解剖所見でも、頻繁に肺の血管内に血栓が認められ、血小板を産生する巨核球の出現も報告されています。

厚生労働省は、武漢ウイルス肺炎に起因する血栓症の治療のための「抗凝固療法の実施」が推奨されているのです。

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