武漢ウイルス肺炎:ファクターXか?

旧型コロナウイルス感染の免疫が働いている

既に入手して論文でしたが、十分に読みこなす時間がありませんでした。
改めて、日経バイオテク掲載の千葉丈東京理科大学名誉教授の解説を参考に、理解し皆様にファクターXの一つをご紹介します。

原著論文
Alba Grifoni et al.,
Targets of T Cell Responses to SARS-CiV-2 Coronavirus in Humans with COVID-19 Disease and Unexposed Individuals.
Cell. 2020 Jun 25; 181(7): 1489-1501.e15

日経バイオテク解説
千葉丈
緊急寄稿。”過去の風邪”の免疫記憶が新型コロナから世界を救う?
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/20/06/18/07102/

交叉反応性T細胞による免疫記憶  

私達の免疫機構は人類出現から400万年の間に徐々に進化してきたのでしょう。
一度感染した病原微生物に対して免疫機能が液性抗体や細胞性免疫として確立し、次の感染に対して速やかに反応して私たちを守ってくれます。
最初の感染に対して対応できない人や二回目の感染に対して免疫機能が十分に働かない場合は、残念ながら感染症として重篤化や致死に至る場合もあります。
現在起きている武漢ウイルスの感染による無症状、軽症、重篤化そして致死は、免疫機能によって説明ができるのです。

人類は一生の間に何回も繰り返して風邪をひき、たいていの場合は数日休息することによって回復します。
季節性の風邪を引き起こすウイルスには4種類あります。

そして2002年に発生したSARSや現在も感染を続けているMERSもコロナウイルスです。
現在世界パンデミックを引き起こしているのが、新型コロナウイルス、武漢コロナウイルスあるいは中京ウイルスとも呼ばれるSARS-CoV-2なのです。

上記論文によれば、「新型コロナウイルス流行前の健康人の40%から60%は、新型コロナウイルスの4つのたんぱく質を認識するT細胞の免疫記憶が成立していた(下記図のE及びFのCD4およびCD8T細胞)。
また、流行前のすべての人のT細胞に季節性風邪の原因となるコロナウイルスのうち、少なくとも3種類に新型コロナウイルスと交叉反応性が示された」と報告している。
また、「新型コロナウイルスのスパイク蛋白に対するIgG, IgM, IgA抗体はCOVID-19患者では高値であったが、非感染者では統計的に有意に低い(下図のA, B, C)。」

Neg: 武漢ウイルス感染者でない者

このように、ほとんどの人は長期間にわたり旧型コロナウイルスに繰り返し感染することによって、人によっては風邪のコロナウイルスに共通の抗原を認識する「広域交叉反応性メモリーT細胞」を獲得している可能性が高いと推測されます。
このT細胞の働きによって、新型コロナウイルスへの感染防御の効果が認められたのではないかとも推測されます。

本報告はアメリカ人を対象に行っています。
世界各国で新型コロナウイルス感染者数や致死者数に大きな違いが認められていますが、過去に旧型コロナウイルス暴露の違いによるものかも知れません。
ファクターXを明らかにするためにも、各国、地域、人種のT細胞の記憶の分析が必要です。

日本人は、欧米白人の100分の1程度の感染者、死亡者ですが、毎年の季節性の風邪によって既に細胞性免疫が獲得されていると考えられます。

 

東京ノニ研究所
代表 西垣敏明

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