日本医師会への質問状

日本医師会 殿

日医ニュースにノニについての説明と警告に等しいニュース(以下「本ニュース」)が平成25年4月20日付で掲載されています
(http://dl.med.or.jp/dl-med/knkshoku/poster3.pdf) 。

東京ノニ研究所の会員の方々から、「本ニュース」は信頼に足るものか、ノニジュースを引き続き飲んでも良いでしょうか、のお問合せを頂いています。

多種類の所謂「健康食品」や「サプリメント」が氾濫し、合成化学物質や有機溶媒抽出による特定物質の多量投与による健康被害に対しての日本医師会の注意喚起は妥当と考えています。

しかしながら、天然果実であるノニに関する「本ニュース」は、ノニを日常の健康維持・増進や体調管理に愛飲されている方々に誤った情報を提供するものであり、日本の医療や健康増進に責任を有する日本医師会の情報提供方法に如何なものかと疑問を持っています。

  ここに、「本ニュース」に関して東京ノニ研究所の見解を述べさせていただきます。
日本医師会のご見解を頂き、ノニに関してのニュース内容を訂正するか削除されることを希望致します。

1ノニについて

ノニとはアカネ科、学名Morinda citorifolia, 邦名ヤエヤマアオキというインドネシア(モルッカス諸島、現マルク諸島)を起源とする熱帯常緑植物です。

ノニの原産国インドネシアではメンクド、ノニ、パチェ、ベンクド、チャンクド、ティバァなど地域によって様々な名称で呼ばれるほど有名な果実です。
英名ではIndian mulberryやGreat morinda, 中国では海巴戟、台湾では檄樹などと呼ばれています。

溶岩流地域に多く生息するというのは誤りで、インドネシアでは海浜地域や川辺、標高1000m以下の気温の高い地域に野生あるいは植生されています・

現インドネシア人が中国南部より移動してきた約6000年前にノニに遭遇し、ノニの有用性を先住民から伝授されたか、発見したものと思われます。
約3000年前に海洋民族がメラネシアからミクロネシアやポリネシアに移動するに際し、有用植物であるが故にノニを持参し太平洋諸島に伝播されてきたものです。
また、貿易船を介して西にも運ばれ、アフリカ東海岸地域まで分布するようになっています。

インドネシアでは果実や葉は可食され、ほとんどの地域で各家に1本のノニの木を植えて健康や体調不良に随時使用されるほど、有用な日常的に食される植物です。

ノニの材や根は赤や黄色の染色材として、タール系合成色素一般的になるまで、インドネシアのみならず欧州で利用されていました。

 「本ニュース」はノニ果実が染色材として使用されているかの記載であり、医師会の認識違いであり、消費者に大きな誤解を与えます。訂正が必要です。

2ノニのカリウムについて

成熟したノニ果実の搾汁(ストレートジュース)中には、100gあたりおおよそ250㎎のカリウムが含まれます。

カリウムは生体にとって不可欠の無機質のひとつであり、言うまでもないことですが重篤な欠乏は体調不全や死に至ります。

人間はカリウムを野菜、果実、穀類などの植物や魚貝類、藻類、肉類、さらに味噌・醤油などの調味料などあらゆる食品から摂取し、生命維持に利用しています。

天然食品にカリウムが豊富なのが自然の妙です。
実際、上述食品の食品成分表を一覧しても明白なようにカリウムは豊富です。カリウムが豊富だから政府や日本医師会が奨める食品となり得ているのです。

可食部100g当り(以下同)玄米で230㎎、そば410㎎、さつまいも470㎎以上、黒砂糖1100㎎、豆類は1000㎎以上含有するものが多く、納豆では600~700㎎含まれます。
種実類でもカリウムは多くごま1200㎎、らっかせい740㎎、ピーナッツバター660㎎です。
野菜類においても、えだまめ490㎎、かぼちゃ480㎎など高いものが多い。
魚介類では総じて300㎎以上含まれています。
肉類も概ね300㎎内外のカリウムを含有しています。
調味加工食品類でもほとんどの食品が300㎎以上です。

果実では、うんしゅうみかん(ストレートジュース)130㎎、バレンシアオレンジ、グレープフルーツやシークワーシャー(ストレートジュース)各180㎎、パインアップル(ストレートジュース)210㎎、バナナ(生)360㎎、りんご(生)110㎎、りんご(ストレートジュース)77㎎などですが、ノニジュースが他の果実ジュース(250㎎)に比べてややカリウム含量が高い傾向にありますが、際立って高いとは言えるほどではありません。

  よって、「多量のカリウムを含んでいるため、腎臓病患者の方には有害です。」という表現は、ノニジュースに特定されるものだけでなく、ほとんどの食品に適合されるものです。科学的な表現ではありません。訂正が必要です。

2000年に米国で腎透析患者に、タヒチ産ノニ果実の他の果実ジュースを混和したノニジュースが効果があると誇張し飲ませ高カリウム血症の1例が報告されていることは事実です。
これは販売者の無知から来たものです。

東京ノニ研究所では、腎機能不全患者、特に腎臓透析患者にはノニジュースを勧めていません。
また、医師に相談しカリウム食を制限されている場合は、ノニジュースの飲用を控え、また高カリウム食にも注意するように呼びかけています。

また、インドネシアの伝承的なノニ果実の使用方法では、健康管理などには1日に果実1個、ジュースにして30~50mLを利尿します。
体調回復には1日2個の果実が用いられていますので、この基準を基に飲用するように推奨しています。
この量のノニジュースを飲用し、通常の方が高カリウム血症になることはあり得ないと考えます。

言うまでもないことですが、あらゆる食品や差サプリメントの大量摂取は有害作用を及ぼすことがありますますので、1日摂取量を守ることは非常に重要な事です。

 なお、ノニ果実にはビタミンKが大量に含まれているかの様な記載ですが、果実類にはビタミンKは含まれないというのが一般常識です。
ビタミンK1が抗凝固剤の作用阻害の可能性については、大豆製品や野菜類、藻類に対して警告を強く発するべきです。訂正を求めます。

3妊娠中の飲用

ノニの長期使用経験と歴史のあるインドネシアでは、そもそもノニジュースは妊娠女性や乳幼児の食品ではありません。
ノニを含む各種薬用植物使用のバイブルともいえる「Cabe Puyang」(1、2)には、上記対象者への処方はありません。

よって、東京ノニ研究所は、妊娠中の方へのノニジュースの飲用は勧めていません。

  妊娠女性はほとんどの合成医薬品は摂取してはいけませんが、この記載をせずにノニジュースだけが摂取してはいけないような記載は非常に恣意的です。訂正をお願いします。

4生理に対して

ノニ果実が民間伝承的に中絶薬、月経促進薬として用いられてきたとの情報を「本ニュース」で述べています。
ノニの研究調査を行って10数年になりますが、このような情報はノニの原産国、長期使用経験と歴史のあるインドネシアで見聞したことがありません。

  本情報元をお教えいただければ、今後の参考になります。

 日本医師会はこのような伝聞を信用されるということは、他の機能的な伝承的な使用方法についても傾聴に値すると判断できます。

ノニと女性に関して唯一見聞したのは、青い未熟な果実を思春期の女性に与えると、男性に興味を持たなくなるという事例です。
東京ノニ研究所は、インドネシアの伝統的な使用方法に則り、成熟した黄色調の果実を用いてノニジュースを製造することを強く協賛会員企業に求めています。

妊娠を希望しているが体力、栄養、ストレス、ホルモンバランスの失調などが原因と推測される女性が、ノニジュースを飲用して無事妊娠、出産されたという事例を日本で経験しています。

不妊女性には、是非お試し頂きたいのがノニジュースです。

 5安全性について

「本ニュース」では、「副作用については不明です。」とあたかもノニジュースが副作用を惹起するかの様に記載されており、ノニジュースの愛飲者にある種の示唆を与えています。

 学術的には、「安全性について」と記載すべきです。

ノニの原産国インドネシアでは数千年に渡り使用され、各家にノニの木を植え、健康維持・増進、体調不良時に第一次選択の機能性食品或いは伝承医薬品として利用してきた経緯があります。
このことは、ノニ果実は安全であり、機能性を有していることを意味します。

戦後に始まった現代医薬品の安全性評価や薬効評価とは異なる信頼性がある人智の結果です。

当然ながら、ノニ果実に副作用があれば、そして効果がない場合にはどうしてインドネシアの人々はノニの木を庭に植えることなど決して行わないでしょう。
インドネシアから太平洋に乗り出した移民者は決してノニを伝播しなかったでしょう。

インドネシアは歴史的にインドの文化の影響を強く受け、インドの生命医学体系アユールヴェーダの知識を受容し、独自の伝承医薬品体系ジャムゥを創り上げました。
伝統的な医療従事者の長い歳月の上に出来上がったもので、現在でもジャムゥはインドネシアの国民の健康には欠かせません。
第一選択の天然健康素材であり、ウコン類、ショウガ類など熱帯植物食品とともに日常的な食品となっています。
ノニ果実は、このジャムゥの重要素材の一つとして現在でも利用され、製造販売にはインドネシア政府の認定が必要な規制素材です(インドネシアの医薬品体系は日本とは異なります)。

 長い使用経験からノニ果実は安全であると、訂正を求めます。

6有用性について

上述の「安全性について」で触れたように、数千年にも及ぶ経験、体験から有用果実としてインドネシアの人々に認められ、広くポリネシア、ミクロネシアに伝播したのがノニ果実です。

民間伝承経験から多くの疾病に効果があることが明かになり、「Cabe Puyang」等の書籍に集約されています。
これらのインドネシアでの伝承経験を、日本の誰たりとも否定することはできません。

「本ニュース」では、無作為化比較試験(RCT)がなされていないので、様々な疾病・症状にノニ果実が有効であることが不明である旨記載しています。

日本医師会の見解は、国家検定・薬価収載と関係する国家統制の現代医薬品と伝承的な安全な天然果実ジュースを同じ土俵の上で評価しようとする矛盾から発しているように思われます。

現在、味噌や醤油、穀類、清涼飲料水、コーヒーやお茶などの嗜好品などの日常食品や野菜・果実など、またサプリメントの安全性や有用性を確認することは求められていません。
歴史的に食経験にあるものは、食品として流通が可能です。
しかし、医薬品として標榜して販売することは禁止されています。

現代医薬品が開発使用されたのはせいぜい100年ほど前からであり、RCTによる評価については僅か2~30年前からです。
非常に浅い歴史しかありません。
この間、多くの医薬品が臨床で使用されましたが効果が認められず、あるいは副作用が強くて中止になった医薬品は数多くありことは衆知の事実です。

また、現在世界的な問題となっている日本での降圧剤の臨床データ捏造事件は、日本の医療従事者、製薬企業が行ったRCTが正当に行われたどうか、多くの日本人は疑問を持っています。
GMP, GLP, GCPなどが施行されたのも30年位の歴史しかありません。
それ以前あるいは施行後においても、製薬企業で新薬の開発に従事した経験から、国の許認可を得るためにデータのねつ造、意図的な改ざんは皆無とはいえません。
正しい医薬品の情報が、医師や患者に届いていない場合も多々あるものと理解すべきでしょう。

さらに、日本でのRCTによる医薬品評価は歴史が僅かであるばかりでなく、総ての医薬品を網羅しているわけでなく、多くは諸外国の実施成績を参考にされています。
まして、我が国の医療現場で処方される幾つもの医薬品の相互作用、薬物動態の成績は無いに等しく、何故医師が合成化学物質を同時に何種類も処方する、あるいはできるのか根拠を知りたいものです。

天然物の使用目的、薬理学的な評価は、単一成分の合成医薬品にそれと全く異なります。
天然物はあくまで栄養補給が目的であり、これに加えて人間にとって有用な機能性を持ち合わせている植物が存在し、利用されていることは良く知られています。

このように、マクロおよびミクロの栄養成分、機能成分が含まれる食品の場合は、医薬品とは組成が全く異なり、ノニ果実ジュースは現在行われている医薬品の評価方法とは異なるべきと考えます。
しかしながら、天然物全般に関しての評価方法については、行政ならびに当該分野の研究者によって提示されるべきです。

米国ではNIHがノニ果実粉末について抗腫瘍を目的に第1相試験をハワイで行った経緯がありますが、日本ではこのようなシステムは全くありません。

65歳以上老人が人口の25%、3200万人を超え、ますます生活習慣病患者が増加、これに伴って医療費が激増する我が国において、何らかの解決策が求められています。
慢性疾患など器質的疾患は不可逆であり、医薬品が元に回復させることはありませんし、必ずしも症状の改善に寄与するとはいえません。

ノニ果実ジュースは他の所謂健康食品やサプリメントとは異なり、飲用して比較的速やかにさまざまな症状を改善します。
日本に紹介して13年が経過しましたが、既に健康飲料の確固たる地位と消費者の支持を得ています。

数千年の歴史から淘汰されてきたノニ果実を国民の健康維持・増進、疾病・症状の予防や治療に利用できると考えていますが、日本医師会がRCT実施など積極的に評価・支援する体制を強く望みたいところです。

なお、ある成分を有機溶媒で抽出、あるいは高濃度にある種の成分を濃縮したサプリメントについては、原材料がもつ栄養・機能性は期待できず、上記提案からは外れます。

  日本医師会の御考えをお聞きしたいと思います。

7肝臓毒性について

知る限り、ノニジュースによると考えられる4例の肝臓障害と1例の死亡者が報告されています。
いずれも欧州で報告され、原因のノニジュースはタヒチ原産のノニ果実を使用した「タヒチアンノニジュース」商品によるものです。
4例の肝障害の原因となった「タヒチアンノニジュース」の原産国は不明です。
スペインで死者が出た事件では、メキシコ産の「タヒチアンノニジュース」が飲用されていました。

日本では、日本産の「タヒチアンノニジュース」は会員組織内で流通していますが、肝臓毒性の報告には接していません。

「タヒチアンノニジュース」は、欧州安全性委員会に提出された資料によると、ノニ果実ピューレにブドウ果汁、ブルーベリー果汁に香料を加えたものです。
但し、日本国産の「タヒチアンノニジュース」には香料添加の記載がありませんので、加えていないのかもしれません。
「タヒチアンノニジュース」のノニ果実成分、含有量は、ノニ果実の機能性成分比較研究から20%以下と断定できます。

肝臓障害の4例、死亡1例については、東京ノニ研究所のホーム頁で紹介していますので詳しくは触れませんが、共通しているのはオーストリア、ドイツ、スペインと欧州で報告されていること、いずれも「タヒチアンノニジュース」を飲用し、事件は2004年から2008年に起きていることです。

患者に肝臓疾患の既往歴のある場合やパラセタモールによる肝障害を起こしている例もあります。
しかしこの数年、肝障害の報告はありません。
残念ながら、当時販売されていた「タヒチアンノニジュース」の異物等の分析はされていないようです。

「タヒチアンノニジュース」に起因する肝障害はノニ果実そのものが原因ではなく、別に加えられた香料あるいはブドウやブルーベリー果汁に原因があると推測されます。
残留農薬、製造過程での異物混入なども考えられます。

日本ではノニジュースのほとんどが他の果実ジュースなど無添加の100%ジュースが主流ですが、このような事例は、報告されていません。

もし、ノニ果実ジュースそのものに原因があれば、「タヒチアンノニジュース」の5倍もノニ果実成分が含まれるノニジュースが主流の日本で多くの肝障害事例が起きていても不思議ではありません。

 ノニ果実そのものの安全性には問題ないと断定できます。

「本ニュース」で示されている副作用例は5年間で2例のみです。
そのうち1例(男性、62歳)はノニ抽出製剤を飲用されており、知る限りフィリピン産の未熟果実を有機溶媒で抽出し、様々な合成栄養物質を加えたものと考えます。
ノニ果実ジュースではありません。所謂サプリメント製剤と推測します。

しかし、この患者は重篤な肝機能障害を惹起する可能性の高いローコールやチラージンを併用しています。
さらに、レニベースを服用しており、3製剤併用時の薬物動態、安全性やTCRは確認できているのか疑問です。

2例目は70歳の女性ですが、どのようなノニ製品を飲用されていたのか、何故肝機能検査が行われたのか不明です。
肝機能検査値を見る限り、欧州で報告された肝障害ほどの重篤性はありません。

両症例とも、ノニ果実ジュースによると思われる積極的なエビデンスがないと考えます。

  結論しますと、重篤な肝臓障害は、「タヒチアンノニジュース」が原因であるにも拘わらず、「本ニュース」の記載は総てのノニジュース製品が肝臓障害を惹起する可能性を強調されています。
日本医師会が行う科学的な評価とはいえません。訂正とより正確な情報の提出を求めます。

  以上, 東京ノニ研究所が把握している事実および考え方を述べさせていただきました。

ご回答を宜しくお願い申し上げます。

平成26年1月20日
東京ノニ研究所
代表 西垣 敏明
薬剤師、医学博士

参考資料

1熱帯植物要覧. 熱帯植物研究会編、養賢堂刊

2五訂食品成分表. 香川芳子監修、女子栄養大学出版部刊

3 Cabe Puyang 1, 2. S. Authored by Mardisiswojo and H. Rajakmangunsudarso

Published by Balai Pustaka, Indonesia

4 Obat Asli Indonesia. Authored by Dr. S Sastroamidjolo. Published by Dian Rakyat, Indonesia

5 Medical Herbs Index in Indonesia. PT Eisai Indonesia, Indonesia

6ノニ科学読本、1, 2, 4.東京ノニ研究所刊

7 BA Muller et al. Am J Kidney Dis., 35 (2), 310, 2000

8 G Milonig et al. European J of Gastroenterology & Hepatology, 17(4), 445, 2005

9 V Stadbauer et al. World J of Gastroenterology, 11 (30), 4758, 2005

10 Opinion of the Scientific Committee on Food on Tahitian Noni® juice. Scientific Committee on Food, EUROPEAN COMMISSION HEALTH & CONSUMER PROTECTION DIRECTORATE-GENERAL.

11肝臓毒性について
http://www.noni-ken.jp/hepatotoxicity.htm
http://www.noni-ken.jp/tahitianhetatotoxicity4case.htm

http://www.noni-ken.jp/toxicityTNJ.htm

12スコポレチン濃度比較
http://www.noni-ken.jp/scopoletin.htm

13イリドイド濃度比較
http://www.noni-ken.jp/iridoids.htm

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