ノニジュースの食物線維ペクチンはガンと炎症に効果が

ノニ果実の食物線維は腸内細菌の栄養素
酪酸の働き

植物に含まれる食物線維の栄養学的な重要性はほとんど無視されてきましたが、近年様々な作用があることが解明され、主要栄養素の一つとして注目を集めているところです。
ノニ果実には豊富な食物線維が含まれ、果実を搾ったノニジュース中にも沢山の食物繊維が含まれています。
ノニジュースの一見濁ったオリにみえる物質が食物繊維です。
よって、東京ノニ研究所は濁ったノニジュースを最初からから推奨し、日本で販売される多くのノニジュースが食物線維を含むようになってきました。
ノニジュースだけでなく、リンゴジュースも追随して食物線維を含む傾向が見えています。
天然果実だけができる自然の力です。
食物線維にはセルロースなどの水に溶けない線維とペクチンのように水に溶ける線維に分類されます。
ノニジュースの場合、水に溶けるペクチンが多く含まれるのが特徴です(ペクチン含量が増えると水に溶けずにオリ状になります)。

ペクチンは大腸内の善玉細菌の食物であり、この細菌から酪酸という炭素数4つの短鎖脂肪酸になり、おならの匂いの一成分です。
匂いがあるから身体に悪いというのではなく、酪酸は身体にとってのエネルギー産生の栄養成分として重要です。

既に、報告しましたように酪酸(短鎖脂肪酸)は、ガンの成長に不可欠な新生血管の増殖を抑える作用があります。
今回、理化学研究所のグループは、酪酸が炎症を抑える制御性T細胞の増殖を促し、潰瘍性大腸炎などを予防、治癒することを明らかにしました(下記研究発表参照)。

これらの結果から、ノニジュースの効果を以下のようにまとめることができます。

  1 ノニジュースの豊富な食物線維(特にペクチン)は腸内の善玉菌を増やし、酪酸が増加する。
2酪酸はガン周囲の血管新生を抑制し、ガン細胞の増殖を抑制する。
3酪酸が抑制性T細胞への分化誘導に重要な遺伝子発現を高める。
4酪酸により分化誘導された制御性T細胞がクローン病や潰瘍性大腸炎の発症を抑制する。

参考:生理活性脂質 短鎖脂肪酸の生化学と応用、原健次著、幸書房

腸内細菌が作る酪酸が制御性T細胞への分化誘導のカギ
- 炎症性腸疾患の病態解明と新たな治療法の開発に期待 -
理化学研究所発表
 http://www.riken.jp/pr/press/2013/20131114_1

「ヒトの腸管には500~1,000種類、100兆個以上の腸内細菌が生息し、この腸内細菌が消化液では分解できない食物繊維などを微生物発酵(腸内発酵)により代謝し、有用な代謝産物に作り替える働きをしています。
こうした代謝産物は腸管粘膜でエネルギー源として使われるほか、腸の収縮運動を高める働きをしています。
これまである種の腸内細菌に炎症やアレルギーを抑える効果があることが知られていましたが、そのメカニズムは分かっていませんでした。
マウスに食物繊維が多い食事(高繊維食)を与えると、制御性T細胞への分化誘導が起こることを発見しました。
高繊維食を与えたマウスでは低繊維食を与えたマウスに比べて腸内細菌の活動が高まっており、代謝産物のひとつである酪酸の生産量が多くなっていました。
さらに、この酪酸が制御性T細胞への分化誘導に重要なFoxp3遺伝子の発現を高めていることも明らかになりました。
つまり、食物繊維の多い食事を摂ることで腸内細菌の活動が高まり、その結果多量の酪酸が作られ、この酪酸が炎症抑制作用のある制御性T細胞を増やしていると考えられます。
実際に大腸炎を起こす処置をしたマウスに酪酸を与えたところ、制御性T細胞が増え、大腸炎が抑制されました。
クローン病や潰瘍性大腸炎など炎症性腸疾患の患者の腸内でも、酪酸を作る腸内細菌が少ないことが知られています。
今回の発見は、腸内細菌が作る酪酸には炎症性腸疾患の発症を防ぐ役割があることを示しており、病態の解明や新たな治療法の開発に役立つと期待できます。」

 既に知られていることですが、酪酸には瘍周囲の新生血管増生を抑制する作用が報告されています。
ペクチンを餌として産生される酪酸は、がん細胞に栄養を供給する毛細血管の増生を阻止することによって、抗ガン作用が期待できるのです。
植物性の食事が減少し、欧米化するにつれ増えてきている大腸がんは、食物線維の不足によるものかもしれません。

2万年前の縄文文化の祖先の食事が見直されるべきです。
決して低炭水化物の食事だけに偏るべきではないと思います。

 昔話
グリーンピースが、我が国の捕鯨調査船に向かって酪酸を投げ入れたニュースを記憶されています。
このニュースが発表されたとたんに、某テレビ局から酪酸の入手方法を聞かれました。
ノニジュースのペクチンと酪酸の本サイトの記事がテレビ局の方が探したのでしょう。 酪酸の構造式

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