蘇った熱帯薬用植物ノニ: 便秘からガンまで (4)

ノニを使用した製品:ノニジュース

21世紀に入りノニの栄養性、機能性が明らかになるにつれて、インドネシアのノニ伝承
使用6000年が再確認され、現代に蘇ったように様々な健康飲料や食品、更に化粧品分野に広がってきています。ここでは、現在までに開発されたノニ商品についての特徴を説明します。

多種多様なノニジュース

表2に示したようにノニジュースの製法には、果実の搾汁、長期放置による浸出液、ピューレ、そして果実の乾燥粉末使用の4種類があります。
ノニ国インドネシアでは、各家にノニの木があり黄色く成熟した果実が一年中収穫できるため、ニンニク、ショウガ、人参や蜂蜜などを加えるにしても新鮮な果汁として飲用します。

20世紀末にノニジュースの有用性が注目されてから、商業的にノニジュースの原液が製造される日本をはじめとする先進国でブームになっています。インドネシアは6000年の製造・使用経験がありますが、他地域では利用経験がなく、また収穫できる果実量は少ないなどの条件で製造方法には違いが生じています。さらにノニ果実に対する知識、技術、設備の有無が影響します。さらに、利益第一に考える場合は、品質より大量製造に重きが置かれます。また、薬用植物利用の歴史、文明を持つアジア人と持たない白色人種ではノニジュースの処方にも差が出てきます。

20年間のノニに携わっての経験から、白人はノニ果実や原液ジュースの味と匂いを受け付けません。他の果実ジュースや香料を加えたノニがもつ本来の特徴が失われた製品を好み製造します。
一方、日本、インドネシア、シンガポールや韓国などのアジア人の場合は、他の素材が混合されたものでなく、100%純粋なノニジュースを最も好みます。

ノニ果実本来の栄養機能性を健康維持・増進、病気の予防・治療に活用するのであれば、黄色く大きく成長した成熟果実の搾汁が最も推奨されます。そして、その理由は次章で説明します。

表2ノニジュースの種類

種類 製法 特徴
搾汁 熟成果実を搾汁して得られるジュース 新鮮な成熟果実を使用
果実本来の味・匂いが残り栄養機能性成分が豊富
新鮮搾汁や熟成搾汁
大量の成熟果実が収穫できるインドネシアで可能な製法
放置浸出ジュース 果実を長期間放置し、浸出液を集めたジュース
(放置前に乾燥した果実を用いる場合もある)
成熟、未成熟の果実を容器に貯蔵
未熟果実使用、長期間放置のため黒色ジュース
ノニ果実本来の特徴は消失
長期間放置のため雑菌混入
アルコール発酵、腐敗する
果実が大量に得られない地域で普遍的
濃縮還元ジュース ノニ果実のピューレに水やその他の果実素材を加えたジュース 煮込み濃縮によるピューレ使用
濃縮還元のため大量の水を使用
ノニ果実本来の特徴が消失
果実の栄養・機能性は低下
果汁・果肉ジュース 新鮮成熟果実の果汁と果肉が混合したジュース 新鮮果汁と果肉が混合し嗜好に合う 果実本来の特徴が維持
日本だけの製法
果実粉末ジュース ノニ果実粉末に水や果実素材、香料を加えたジュース ノニ果実ジュースの味・匂いを受け付けない白人向け
栄養・機能性は低い
希釈ジュース 放置浸出ジュースに水などを加えてジュース 匂いを薄め飲みやすい
果実の栄養・機能性は低い
商業的な目的のジュース

ノニジュースは飲用するだけでなく、シャンプー、石鹸や噴霧剤としても活用分野が広がっています。また、健康飲料だけでなく米や果実類の有機農業用資材としての利用も検討されています。
ノニの根をノニジュースに浸漬した製品が一時日本で出回りました。インドネシアでは、ノニの根は発がん性が疑われるアントラキノン系の物質を含み、染色剤としてのみ利用されています。ノニジュースに加えるべき素材ではありません。

図9 ノニジュースの応用商品

ノニ石鹸
ノニ濃縮液スプレー
ノニジュース噴霧栽培の米


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